強迫性障害とは②初期症状
強迫性障害には二つの症状があります。
「強迫観念」と「強迫行為」です。
強迫観念とは、不合理だと分かっていてもその考えが頭から離れない状態のこと。
たとえば鍵をかけたのは明らかなのに、かけ忘れてしまったかも…という考えが頭に繰り返し浮かんできます。
強迫行為とは、その強迫観念からくる不安を消すため、繰り返してしまう行為のこと。
鍵の確認のために何度も家に引き返してしまう、無意味だと分かっていてもやってしまう状態です。
どちらも自分で無意味だと分かっているのにもかかわらず、繰り返してしまう。
分かっているのに不安になる、繰り返しやってしまうというのは、想像以上のストレス、そして生活に支障をきたします。
私の場合は、忘れ物をしているんじゃないか?
普段なら一度確認すれば分かることが、何度も確認しないと不安が治らない…そういった症状から始まりました。
当時は不登校でフリースクールという場所に電車で通っていたのですが、出掛けるときに忘れ物をしていないのか不安で仕方ない。
かばんの中身を確認して、ファスナーを閉めて…それを何度も繰り返しました。
ただ見るだけではその不安は治らず、かばんの中身に番号をつけ、それを唱えるようになりました。
朝からかばんの中身の確認に1時間。
次にそれが終わり外に出ると、今度は玄関の鍵を掛けたかどうかが不安になります。
玄関の鍵をかけては道に出て、戻ってはドアノブを回し確認して…これでまた1時間。
毎日いつまで経っても出掛けることができず、フリースクールにも行けなくなりました。
出掛けるとなるとこの強迫観念と強迫行為に苛まれるので、出掛けること自体を避けるようになり、家に引きこもりました。